現役の選手が抱える引退後の不安

現役

転職が珍しいことではない時代ではありますが、スポーツの世界に身を置く現役アスリートは、サラリーマンとは違った心境で日々を過ごしていると言われています。華やかな世界で、高額な年俸をもらっている選手も多い現役のプロ野球選手ですが、引退後の人生に不安を抱えている人は多いのです。そもそも、高校や大学卒業後、社会経験を積まずにそのままプロ野球の世界に身を投じることが多い選手は、引退後に出来る仕事が限られる可能性があります。

TVなどで目にすることも多い解説の仕事や、タレントに転職出来る人というのはごくわずかで、多くは球団職員に再雇用されたり、飲食店を経営したりといったことが多くなります。いくら現役時代に、一般人と比較しても高い給料をもらっていたとしても、プロ野球選手として活躍できるのは10年以下の人がほとんどです。その先の人生の方がずっと長いために、働かずには生活していくことは難しいでしょう。

輝かしい人生を歩んできた選手であっても、一般社会に出てから通用するほど甘くはありません。野球の世界で実績を上げてきたことと、一般企業で会社に利益をもたらすことは、別物として扱われるからです。野球一筋で生きてきた選手にとって、他の世界で成功を成し遂げることはかなり至難だと言われています。そのために、たとえ年収が大きく下がろうとも、球団関係の仕事をプロ引退後に選ぶ人は半数にも及ぶとされます。華やかに見えるプロ野球選手の心中は、内心穏やかではないのが現実と言えるでしょう。